タイトル:ヒグマをもっと知ろう!―森の王者の進化・生態・人との関わり
趣旨
ヒグマは北米大陸からユーラシア大陸の西端まで広く分布し、日本では北海道にのみ生息している日本最大の陸生大型哺乳類です。そのため、北海道を象徴する動物とみなされています。しかし、ヒグマは人間活動の影響により、世界的に生息域と個体数が減少してきました。ところが近年、北海道や北欧などでは生息圏が拡大しており、その結果、ヒグマと人間との軋轢が社会的な問題となっている事態も発生しています。
ヒグマは古今東西において畏敬や尊敬、敬愛の対象とされる一方で、恐怖の象徴としても認識される、非常にアンビバレントな存在です。しかし、その多面的な話題性にもかかわらず、ヒグマに関する基礎的な知識は一般には十分に知られていないのが現状です。
本シンポジウムでは、北海道を代表する哺乳類であるヒグマについての進化学や生態学の最前線の研究成果を紹介します。また、ヒグマとアイヌ文化との関わりや、近年の人間との摩擦に関する議論も行い、ヒグマとの共存に向けた理解を深めることを目指しています。
- 演者1・
- 増田隆一(北大理学研究院)
「ヒグマの進化とヒトとの出会い」 - 演者2・
- 坪田敏男(北大獣医学研究院)
「ヒグマはどのように草食に進化したのか:生態と生理からの考察」 - 演者3・
- 間野勉(道総研フェロー)
「北海道のヒグマの個体数推定と管理」 - 演者4・
- 北原モコットゥナㇱ(北大アイヌ・先住民センター)
「アイヌ民族の在来文化におけるヒグマの地位」
- パネラー・
- 勝島日向子(北大環境科学院)
- 司会・
- 押田龍夫(帯広畜産大)
詳細は準備中(一部内容に変更がでる可能性もあります)。