2009年度の奨励賞候補者として,8月31日締切までにヤマザキ動物看護短期大学の金子弥生氏(現東京農工大学農学部)の推薦があった.これを受けて,9月14日に金子氏の略歴,業績リスト,主要論文のPDF1つを選考委員にメールで送付し,候補者としての適格性について検討した.9月16日までに選考委員長,推薦人を除く選考委員8名中7名から返事があり,全員が今年度の受賞者にふさわしいと判断され,評議員会でも了承された.
金子弥生氏は東京都日の出町において,これまで生態が不明であったアナグマの発育成長,社会構造や生態研究に着手されるとともに,食肉目の調査技術の確立に尽力されてきた.そして2009年8月現在で,Mammal Study,哺乳類科学を含む学術雑誌に16編の原著論文,2編の総説,4冊の本の執筆実績がある.
選考委員会は研究蓄積の乏しいアナグマの生態解明に挑戦し,長期間にわたる研究活動を継続することによって興味深い生態学的知見を確実に積み上げてこられた努力を高く評価する.
梶 光一
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